「自信はどうしたらつきますか」という質問をよく受けます。
ただ残念ながらどんなスポーツでもビジネスでも
自信というものはなかなかつきません。
求める自信が大きすぎるからです。
しかし、小さな自信はつきます。
小さな自信とは、何かを乗り越えることで得られるものです。
例えば、ゴルフで言えば試合で優勝がかかった
バーディパットを入れるのは容易ではありません。
しかし、これを何とか沈めることができれば
「緊張した場面でも自分の手を動かせる自信」がつきます。
素晴らしいですよね。
ただ、これはすべての場面で言えるものはないのです。
別の緊張した場面でアプローチを打つ時にも自信を持って打てるかといえば、
緊張でいつものようなショットができないかもしれません。
これが駄目だと考えるのではなくて、また挑戦すればよいのです。
また、あるプロテニスプレーヤーはいつもいいところで守りに入ってしまい、
そこから相手にペースを持っていかれていました。
そこで、大きな自信を得ようとすると、勝ちきる自信をつけたいということになります。
しかし、これは非常に大きな課題です。
大きすぎるが故に、勝ちきることに挑戦しようとしてもなかなかうまくいきません。
それで、また自信を無くしていました。
そうではなく、勝ちきるために
まずどんな小さな自信をつけていくかを考えることが大切なのです。
例えば、ここ一番でこそ楽しむことに挑戦する。
自分らしいプレーを貫くことに挑戦する。
あるいは、五感を使ってみることに挑戦する。
こうした勝ちきるという結果を得るために、
有効な具体的プロセスを考えてみるのです。
そのプロセスをうまく実行できれば、必ず結果はついてきます。
そして、追い込まれた場面でも自分らしいプレーを貫けた、
もしくは心がくじけそうな時も楽しめた、といった自信がついてくるのです。
この積み重ねが「勝ちきる」という大きなテーマに自然につながっていきます。
すべてに通じる大きな自信はなかなかつきませんが、小さな自信は得られるのです。
私自身も1000時間のコーチングをしたことで得られる自信と、
そして5000時間のコーチングをしたことで得られる自信は違うのだと分かりました。
ゴルフでは打った球の数が努力の証であるように、
テニスでは追い込まれた場面で自分らしいプレーが貫けた数が自信になるように、
コーチングでは時間数が小さな自信になります。
すべては積み重ねなのです。
そして速く自信を手に入れようとするのではなく、
自信を手に入れる過程をどう考えるか。
自信を手に入れるプロセスを楽しめるといいですよね。