皆さんは、努力は好きですか?確かに日々の努力を積み重ねることで、実力は向上します。これだけ練習したのだから大丈夫。必ずできる。これくらいの感覚であれば、自信につながります。
しかし、いい結果を得なければ努力が無駄になる。こうなってくると、過去の努力が執着になってきます。これだけやったのだから、それ相応の対価を得たいというのは人間として普通の欲ですが、ベストのパフォーマンスを出すことは難しくなってきます。努力することと、努力を忘れることはどちらも大事です。
昨年、将棋界で史上初の永世七冠を成し遂げた羽生善治竜王は、インタビューの中で、「捨てる」ことの大切さについて語っていました。本番の試合では、過去に蓄積された膨大なデータや記憶が固定概念や枠になり、逆に心を研ぎ澄ますことを邪魔するのです。一手にすべてをかけるために、過去を捨てる。長らく将棋界のトップとして戦い続けてきた羽生さんらしい生き様ですね。
普段私たちも、仕事や家庭、人間関係などさまざまなことで頭がいっぱいになります。そして、あれこれと考えながら眠りにつきます。残念ながらこれではいい眠りは得られませんし、日々いいパフォーマンスを出すことはできません。
だからこそ、一日の最後に自分の心をゼロにリセットすることを毎日のルーティンにするのです。どんなに悪いことがあっても、それは今日で終わり。悪いことをクヨクヨ考えていると、明日もひきずる可能性は高くなります。またどんなにいいことがあっても、それも今日で終わり。よいことは明日も続いてほしいと思いがち。するとそれは期待になり、少しでもうまくいかないと裏切られた気持ちになります。
だから、その日は良くても悪くても、最後にはリセットして終わるのです。いくつか紹介しますので、自分にあったやり方を作ってみてください。
机の周りを1分整理する。
頭の中が混乱してくると、必ず机の周りが乱れてきます。頭の中が積み残した仕事や課題、悩みでぐちゃぐちゃになっているとリフレッシュすることは難しいです。なので、日々机の周りを整理する時間を1分でも持つことで、すっきりゼロにリセットすることが出来ます。
書き出して整理する
書くというのは、アウトプットすることです。外に出すことで、自分の状態を確認できます。
一日の最後に、きょう感じたことや気になっていることを書くことは、自分の頭を整理するのにいい方法です。しかし、大事なことは書いたら、すべてを忘れることです。書いて整理して、ゼロにリセットするのです。
ゼロリセット瞑想
瞑想法はいろいろありますが、寝る前の瞑想はシンプルなものがお勧めです。ただ、目を閉じて、静かに呼吸に意識を向けるだけでも十分です。そのとき、いろいろ今日起こった事柄や悩みが浮かんでくるでしょう。ゆっくり呼吸しながら、頭に沸き上がってくることをただ静かに流していきます。
ゴルフのラウンドでいきなり、ゼロにリセットするのは難しいかもしれません。まずは、一日の最後にリセットすることからはじめてみましょう。