皆さんは苦手な状況でどんなプレーをしているでしょうか?
ミスを避けようと消極的になる。
嫌なイメージを振り払おうとして無理に攻めていく。
残念ながら、いずれのケースもあまりいい結果を生み出しません。
どんなスポーツでもプレーしていると、苦手な状況は必ずやってきます。まずは、嫌な感じがしていることを、その時に理解できるかどうか。
よくあるのは、「なんであのときあんなに消極的になったのだろう」と後で後悔するケース。これでは、いつも同じような場面で、同じようなミスを繰り返してしまいます。
起こっていることをそのとき理解できないと、負のループからは抜け出せません。そのためにメンタルトレーニングでは「心の見える化」を練習していきます。
嫌な場面で大事なことは、いかに「心をフラット」にするか。そのために、「3点のプレー」という考え方が役に立ちます。
3点とは心地よさの点数です。5点が最高に心地いいプレーで、1点がまったく心地よさがないプレーです。心地よいという感覚を点数化するのです。
苦手な場面で嫌な気持ちが起こっていると、まず気持ちよくはプレー出来ません。ゴルフでいえば、気持ちよく振り抜けるケースは希です。
苦手な場面にも関わらずそのままいいプレーをしようとすると、大きなミスに繋がります。苦手という状況に心と身体が合っていないと、バラバラになるからです。
苦手という状況にプレーを合わせてあげられるか。
そのために、3点のプレーをイメージするのです。3点くらいのショットはどんな感じだろうかと想像することで、いろいろなプレーの幅が生まれてきます。
ゴルフでいえば、クラブを短く持つ。距離を求めず方向性だけを意識する。番手を変えてみるなどです。
野球でいえば、苦手なピッチャーと対戦するときにいかに3点のバッティングを心がけるか。コンパクトに振り抜くことだけ意識する。打てる球に狙いを絞るなどいろいろな工夫が考えられます。
3点というのは「まずまず」ということです。プレーしていると、無意識にいつも最高の結果を求めてしまいます。苦手な状況では、「まずまず」にフォーカスすることで、心がフラットになります。
心がフラットになると、身体の動きもフラットになります。その結果、後悔しないプレーが生まれるのです。
週刊ゴルフダイジェストに連載中のメンタルトレーニングのコラム「禅の境地へ」第144回のテーマは、「3点のプレー」です。
あなたのスコアの壁を打ち破るための、3点のプレーについてお伝えしています。興味のある方は、ぜひご覧ください。