粘っているプレーとあっさりしているように見えるプレーがあります。

ゴルフでも、粘っているように見えるときは、かなり調子がいい状態といえます。一方で、あっさりとパッティングを外しているように見えるときは、調子があまりいい状態ではありません。

どちらも本人は頑張っているのです。

粘れる心を作っていくかは、メンタルトレーニングにおいての大事なテーマです。

まずは、「粘り」と「あっさり」ではどんな違いが心に起きているのか理解しておくことが必要です。

人は、上手く打てたかどうかというジャッジを瞬間的にします。「あっさり」になっているときほど、ミスしたと思ったら、そこでプレーが終わっています。これは結果への見切りが早い状態。ジャッジが早いのが諦めているように見えるのです。

上手く打てないときこそ、フィニッシュまで心を切らさないこと。

まずは、自分の心がどこで切れているか知ることからはじめましょう。

アマチュアの中には、アドレスしたときにはすでに上手く打つことに心が行っている場合があります。これは、粘るかどうかよりも「不安」に打たされている状態です。

上手く打てなくていいのです。

上手く打てるかどうかよりも、ただ最初から最後まで心を切らさないことだけを意識してみましょう。

心を切らさないというフィーリングを感じてもらうために、目を閉じて素振りをするというメンタルトレーニングを選手達とします。目を閉じたままアドレスして素振りをするだけですが、これがなかなか難しい。

最初は心が途中でどこかに行きます。それでいいのです。まずは、自分に心を置くとはどういう感覚かを知ることが大事です。

練習場でいきなり球を打つのではなく、この目を閉じて素振りをする練習を挟んでいきましょう。最初から最後まで心を自分に置いておくのです。

週刊ゴルフダイジェストに連載中のメンタルトレーニングのコラム「禅の境地へ」第148回のテーマは、「淡泊なプレーは見切りが早い」です。

興味のある方は、ぜひご覧ください。